名取市閖上公民館で「おらいの縁側座談会 閖上編」

またまた仙台市を飛び出して!2025年10月1日(水)10:30〜、名取市閖上公民館で「おらいの縁側座談会 閖上編」を開催しました。

今回も、開催中の写真展「渡し舟を待つ―昭和45年、藤塚」に合わせ、メモリアル交流館へご提供いただいた震災以前の藤塚や閖上の写真を見ながら、当時の様子や暮らしのこと、懐かしい思い出話しなどを聞かせていただきました。先月の「藤塚編」では閖上と生活圏が一緒だった、という話がたくさん出たので、対岸の閖上での開催を楽しみにしていました!

参加者は15名、うち閖上の方は5名ほど。3.11メモリアル交流館で開催中の写真展「渡し舟を待つ―昭和45年、藤塚」で写真をご提供なさっている菊地勝良さんがこれまでに撮られた、たくさんの閖上の写真を持ってきてくれました。会場は、始まる前から大盛り上がり!写真が持つチカラを感じました。

「藤塚編」で耳にした「閖上は都会だった」という言葉を伝えると、会場からはちょっとした誇らしげな笑い声が。名取川をはさみ、閖上からは仙台に魚を売りに、藤塚からは閖上に野菜を売りに、大きなカゴを背負ったお母さんたちがそれぞれ渡し舟に乗って渡っていたそう。また、子どもの頃、閖上から藤塚へは遊びに行っていたそうで、自然も畑もたくさんあったからいたずらしに行ったんだ、なんていう子どもらしい微笑ましいエピソードも。店内を写したある1枚の写真では、スクリーンに映し出した瞬間に「マルゼンだ!」「◯◯さんだ!」とお店や写っている方のお名前があちこちから飛び出し、こういったお話しが聞けるのも、地元ならでは、ですね。

あっという間の1時間半。終わってからもみなさん、写真を見ながらオモイデ話に花を咲かせていました。参加者のおひとりが、ずーっと写真を見ていらして、「自宅が写っていたんですよ。懐かしいなぁ。みんな津波で流されちゃったけどね。こんないい写真を見せてもらって、本当にありがとう」と仰っていたのがとても心に残りました。

ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました…!

このイベントで伺ったオモイデ話しを紡ぎ、後日1冊のアルバムにまとめます。また、これまでの会の分は、「おらほのアルバム」として全6冊、せんだい3.11メモリアル交流館さん1階奥の震災文庫コーナーにてどなたでもご自由にご覧いただけますので、ご興味があればぜひ手に取ってご覧ください。

「おらいの縁側座談会」とは?
せんだい3.11メモリアル交流館では、震災以前の沿岸部を映した写真を集めるプロジェクト「おらほのアルバム」を行っています。ご提供いただいた写真の中から、地域やテーマごとに写真をピックアップし、みなさまと一緒に写っている場所や行事、懐かしい思い出などをお話しをするイベントです。

主催:せんだい3.11メモリアル交流館 企画協力:3.11オモイデアーカイブ

写真展「渡し舟を待つ―昭和45年、藤塚」
せんだい3.11メモリアル交流館で開催中です。
https://sendai311-memorial.jp/feature/watashibunewomatsu_s45fujitsuka/

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