九州巡回展/熊本県益城町で定点撮影パネル展

長崎、佐賀、福岡と廻ってきた「3.11キヲクのキロク、そしてイマ。2022」巡回展は、いよいよ熊本へ。2022年4月16日(土)・17日(日)の2日間、「益城こがみ舎」を会場に開催されました。3.11オモイデアーカイブの佐藤と小林が参加。新緑が青空に映える美しい会場のなか、開始直後からたくさんの方々にご来場いただきました。

定点撮影のパネルは、報道で地区名などを覚えているという方が多く、沿岸部の写真は特に興味深くご覧いただきました。また、内陸部、特に泉区南光台や太白区鹿落坂の写真は、知らなかった、という方がほとんどでしたが、益城の地震被害と重ね合わせて見られた方が多くいらしたように感じました。

また、今回の巡回展ではじめての取り組みである、一個人の生活の一コマを写したパネル。こちらも多くの方に興味をもってご覧いただきました。生活に密着した写真だからこそ、ご自身の震災体験と合わせ共感してもらえたようです。また、だからこその「備え」を口にした方も多くいらっしゃいました。

16日13時からは、ワークショップ「はじまりのごはん」も開催、益城町では、はじめての試みとなりました。震災後はじめて口にしたものはなんですか?という問いを入り口に、震災のときどう過ごしていたか、を聞く取り組みです。
震災の話というとどうしても、周りの方との差だったり遠慮だったりでなかなか話しずらいということがあるのですが、「食事」という震災のなかの生活を通して、ひとりひとりそれぞれの体験を話し、またそれを聞くことで、自分ごととして考えてもらうきっかけにして欲しい、という思いからこの取り組みが生まれました。
仙台と益城町。遠く離れている地域ではありますが、話される内容はうなずけるものばかり。場所が変わっても、思いを共有することはできる、と強く感じた貴重な時間でした。
1時間というワークショップの持ち時間が過ぎても、来場者が入れ替わり立ち替わりお話しをされ、お話しを聞き、を繰り返し、気付けば2時間以上の時が経っていました。

2日間、益城での貴重なお話しに触れることができました。いいことも、悪いことも、「絆」や「復興」など、東日本大震災で耳にする言葉と同じようなことも多く聞かれました。そんな中、遠く離れた地でも同じ思いを持って携わっている方がいらっしゃることを頼もしく思います。このご縁を大切に、引き続き活動を続けていくことの大切を改めて実感しました。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
そして、運営スタッフのみなさま、大変お世話になりました。ありがとうございました。

みなさまの温かいご支援により、佐賀・福岡・熊本会場で、4,876円の募金がありました。
寄付者のみなさま、ご来場いただいたみなさま、ご協力ありがとうございました。

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